タイムトンネル

 


T.T. タイムトンネル ショールームの一角が、WWUの戦線エリアと化した!!
旧獨の戦闘旗がはためき、周囲を威圧する!!
 MG 34機銃のドラムマガジンには、実包が装幀され、
リアカーゴには弾薬を満載、完璧な戦闘態勢に突入!
 これは贋作ではない!本物/実物の布陣なのだ!!
★★★★★★★★★
  この戦場情景を見届けたい方は、今展開している
   タイムトンネル一階ショールーム・コーナーへ!
但し、貴方自身を防御する装備?も、絶対お忘れなく!!

下記は、ミスターバイクBG/2016/8月号に掲載された記事を、HP用にレイアウト変更/構成しています。

忘れた頃に、あの伝説の企画『マニアックバイクコレクション+RUN』が復活。それも驚くほど貴重で珍しい車両で。70年以上前のドイツ生まれのサイドカー。乗ってみたらすごかった。
撮影:鈴木広一郎/試乗●濱矢文夫/撮影協力●TIMETUNNEL

ドイツ国防軍からのオーダーにより大戦中にツュンダップが作った軍用サイドカー、KS750。1943年にニュルンベルグの工場で作られたことを示すプレート付き。写真やプラモデルの箱絵でしか見たことがなかったものに、乗れたのである。
実物はものすごかった。何がすごいかっていうと、フルレストアされてサビのない美しい仕上げと、船に装着されていた本物のMG34機関銃(公安委員会の所得許可を得た無可動実銃)もすごいけれど、それより何より、作りがすごいんだ、これが。鋳物や溶接、各素材の仕上げの美しさ。ちょっとやそっとじゃ壊れにくそうに思える質実剛健な作り。機能性を考え抜いたような合理的なレイアウト。戦後ホンダが手本にしたフレーム。この時代のドイツ工業製品の実力に圧倒されて大興奮。
「ドイツの工業力はァァァァァァ、世界一ィィィィィィ」とルドル・フォン・シュトロハイムの気持ちになって叫びたいくらい。
空冷フラットツインだけど、地上高を稼ぐためにシリンダーを上方向に5°傾けた、実は170°V型エンジンという751ccは、それほど重くないキック数回で目覚め普通にアイドリングした。想像したより振動と音は控えめ。敵に発見されない為だろう、サイレンサーが大きく排気音も控えめだ。
国防軍の入札オーダーは、人間と武器弾薬を含めた500sの積載に耐えられること。60km/hの巡航スピードと95km/hの最高速。行進のため4km/hの低速でも一定速で走れること。最低地上高は150o。350kmは無給油で走れること。その要件をクリアし採用されたのがこのKS750とBMWのR75だった。

先進の2輪駆動で抜群の安定性

最初はタイムトンネルの星川さんの運転で、私は船に乗った。中は横幅に余裕があって、身長170pだと足が伸ばせる。狭くない。驚かれ、お巡りさんに通報されて連れて行かれると困るので走行時はMGを取り外した。
船はリーフスプリングを介してフレームに固定されているので、これが拍子抜けするほどの乗り心地。このまま長時間走っても快適に乗っていられそうなくらい。
さて私が運転の番。実は正直に言うと、サイドカーの運転経験は少ない。とかく独特のクセが話題になる乗り物だから、「貴重かつ高価なこれを運転していいのか?」と思ったりしたが口に出さず。
発信するには外側のレバーを、V、G、RのVの位置にする。Vはフォーアヴェルツ=前進で4速ある。ちなみにGはゲレンデ。土の悪路の時に使う低いギアのモードで1速しかない。今回は舗装路なので使わなかった。Rはリュックヴェルツ、後退だ。
障害物に引っ掛けないように、汚れや雨で傷みにくいようにと考慮したのか、バーの中をワイヤーが通るバーエンドタイプのクラッチレバーを握り、恐る恐る走りだした。船には編集部のアンジョーさんを乗せて。エンジンは極低速からトルクがあるので、クラッチミートに神経を使わなくても大丈夫。今回はハンドチェンジは遠慮して使い慣れた足でのギアチェンジ。2人乗りでも平地だと1速は低すぎるので、次の発進から2速。

あれ?拍子抜けするくらいクセのようなものがない…。クルマと一緒でハンドルを切ってコーナーリングフォースを高めて曲がる。速度を上げても不安になるような挙動は発生せず、なかなか安定している。凸凹を踏むと小さく左右に揺すられるけれど、なんとかなる。乗っても素晴らしいぞ。
シャフトで駆動するリアホイールアクスルにはデフが装着されていて、ドライブシャフトが垂直方向にも伸び、なんと船側のタイヤも駆動している。普通のサイドカーとは全く異なる2輪駆動の恩恵に感謝あるのみだ。楽しく、めったにできない体験をした。

ツュンダップ軍用サイドカーが、東部戦線ならぬ、環状8号線を疾駆する!!

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タイムトンネル星川店長とハマヤのなりきりツーショット。ドイツ兵の軍服じゃなく、革ジャンってところが大人でしょ。ハマヤの身長は170p。それで車輌の大きさが想像できるのではないでしょうか。ガレージ収納希望。 本体は機関銃の台座に予備タイヤ、バイクの左右と船の前方に弾薬入れが付くなどフル装備。このため、簡単に装着ロックができる牽引装置が装備され、荷物運搬用のリアカーが取り付けることで積載性も獲得する。荷台の携行缶は船の外側、三角形のフレーム部分に設置できる。大戦時代ものが好きなミリタリーファンにはたまらない。これがあるだけで、都内の駐車場が、極寒に震える東部戦線に思えてくる。これは3人乗り登録で車検を所得済。

まさにマニア垂涎の究極コレクション

@ABKS750サイドカーが製造されたのは1940年から1944年までと第二次世界大戦中のみ。フロントのサスペンションはガーターフォーク。ブレーキは前後ドラムで、リアブレーキは船側にも装備。タイヤサイズはパンク時など使い回しが出来るように全輪5.00-16。空気を入れるバルブがリムから外側に向かって斜めに出ていたり、前後フェンダーの支柱をアクスル支点にしてブランと下に降ろせばメンテナンススタンドに早変わりするなど工夫の塊。

Cエンジンはシリンダーが5°上に傾いた完全なフラットツインではなく、実は170°Vツイン。燃焼室は半球形で、クランクシャフトには耐久性を考慮して転がり軸受を使う。クラッチは2枚ディスクの乾式タイプ。
Dハンド変速機。車体側は1〜4速の手動ギア。外側は前進、悪路モード、後退。足でも変速可能。足で操作しても手動のレバーが動きギアポジションインジケーターにもなる。
Eデフを介した2輪駆動でジープ並みの高い走破性を発揮するそう。駆動は70%と30%に振り分けられる。レバーでデフロックして直結も可能。泥濘、雪道などで役に立ちそう。
Fコイルばねでショックを吸収するラバーのサドルはDRILASTIC社製。
Gタイヤ交換などメンテナンスを迅速にするため、フェンダーは簡単にヒンジで折れる仕組み。 H船の後部にあるトランクはそこそこの容量がある。
I独VDO製のメーターはkm/h表示。
J飛行機から発見されないように上に光が広がらない防空前照灯。
K平たく大きな排気サイレンサー。

● ツュンダップ軍用サイドカーの、現車詳細を見届けたい方は、こちらをどうぞ!!
http://www.timt.co.jp/time02/150127/08m.html


SPECIFICATIONS 【ツュンダップKS750(1943年製造)】

●エンジン型式:空冷4ストローク水平対向2気筒OHV2バルブ
●総排気量(ボア×ストローク):750.65t(75.0×85.0o)
●最高出力:26.0HP/4000rpm
●最大トルク:NA
●全長×全幅×全高:2385×1651× 1010o
●ホイールベース:1410o
●シート高:NA
●タイヤ前・後:4.75-16・4.75-16
●燃料タンク容量:23.0リットル
●定地燃費:100q/9リットル(オフ・一般道)・100q/7リットル(高速)
●車両重量:420.0s(乾燥)
●ミッション:4速リターン+後退
※希望小売価格:価格応談 問:タイムトンネル


ツュンダップの創業は1921年。1930年には欧州で5本の指に入るオートバイメーカーに成長。ネックにリベット止めされたプレートには本拠地ニュルンベルクの文字がロゴと共に入り、1943年の製造年と、車体番号が入る。1984年に倒産。